「運慶展」のここが良かった!


満足度:高い
混雑度:快適に見て回れます(平日金曜)
客層:年輩の方が多い
観覧時間:1.5h~2h
展示物数:若干少なめだが、一体一体じっくり観れる様に展示されているのであまり気にならない。

■はじめに

運慶という名前は、教科書で聞いたことがある程度で、国宝量産したすげー仏師という程度の知識しかありませんでした。
八大童子像とか、京都の三十三間堂の本尊とかを作った人というのはウィキペディアで調べて知って、へーそんな人やったんかと感心するにわか野郎です。

そんなにわか野郎が観たところで、技術がいかに優れているか、歴史的背景など全くわからないので、仏像から受けた印象・感覚等の体験を語ります

■衣のシワについて

仏像を見たときにまず驚いたのが、衣のシワの表現です。

まるで本物の布のようで、感想は「わぁ、布みたい」でした(語彙力)。
本当に布感が凄いんですよ!(語彙力)

また、ただリアルなだけではなく、そこに吹いているであろう風の吹き方を想像させられます。

漢!という感じの筋骨隆々な仏像がバリバリに決まったポーズをしていて、そこからつむじ風がぶわぁーっと吹き上がっている様に衣が彫られていることで、その仏像の力強さを演出している様に感じました。

他にも後光や仏像に描かれている模様の荘厳な派手さがマッチして、滅茶苦茶かっこ良かったです。

これを木で表現できるってのは凄いなと感動。

グレンラガンとかの外連味溢れる演出が好きな人は間違いなく大好物だと思います。

また、昔の人が描いていた格好良さってこういう感じなのかな?と思うと、昔の人と感性がリンクしている様な気がしてロマンを感じませんか?

で、オタク話が続いて大変申し訳ないんですけど、我々がフィギュアに求める精巧さって、これと似ている気がしました。崇拝するものは違えど、崇め奉るものを究極の肉体美の中に見出す的な。

昔の人々の意思を歪んだ形であれ継承しているってロマンやん?

閑話休題

■肉体言語

続いて、仏像のポーズや表情がとても豊かで、見た瞬間に、優しそうとか、厳しそうとか分かります。

個性の表現がとても巧みで、この仏像に何を求めていたのかな?と考えると面白かったです。さすが国宝。

人々を救済する仏様は柔らかく、慈悲深く、優しく、奥深く表現されています。

悪を打ち払う仏様は、力強く、厳しく、雄々しく表現されています。

四天王とか、不動明王の前に立つと、なんだか怒られてる気分になって、自然と背筋が伸びます。しっかりせねばと。

ポーズや表情が最も楽しめたのが、十二神像という、干支神様の仏像展示でした。

それぞれ特徴的なポーズや表情をしていて、個性豊かに掘られています。
途中から真面目に作るのに飽きたのか、ふざけたポーズが増え始めるので、そこがまた活き活きと動きを感じることができて面白かったです。

自分の干支神さまをじっくり見るのも楽しいと思いますよ。

■背中

展示については、展示物のほとんどが国宝で、そのほぼ全てが背面まで見ることができるように展示されていますので、なかなか見れない背面を観れる貴重な機会だと思います。

■終わりに

ということで、まだ観てない人は是非この機会に見に行ってみて下さい。
観た後は来て良かったなと思って帰る事ができるはずです。

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